今回は動名詞②の内容です。
このブログを読む前に、前回の内容(高校英語の動名詞①|初心者でもわかる基本の使い方と注意ポイント | 1から学ぶ英語)を見てからこちらをご覧ください。
4⃣動名詞と不定詞(to V)
①toVのみを目的語にとる動詞
目的語にto Vのみを取る動詞は、未来志向(これから何かをしていく)を表す動詞に多い。
・I decided to study abroad next year.
(私は来年、留学することに決めた)
・She plans to start a new business.
(彼女は新しいビジネスを始める予定だ)
・We hope to see you soon.
(私たちはすぐにあなたに会えることを望んでいる)
・He promised to take responsibility for the mistake.
(彼はそのミスの責任を取ると約束した)
・She attempted to solve the complex problem on her own.
(彼女はその複雑な問題を自力で解決しようと試みた)
上記の例文のように、今はまだto不定詞の内容をやっていなくてもこれからやっていくという未来志向を表す動詞が多い。
to不定詞のみを目的語にとる動詞
動詞 | 意味 |
---|---|
claim | 主張する |
decide | 決定する |
decline | 断る |
demand | 要求する |
desire | 強く望む |
determine | 決定する、断定する |
expect | 期待する |
hope | 望む |
learn | 学ぶ |
manage | なんとか〜する |
mean | 意図する |
offer | 提供する、申し出る |
pretend | 〜のふりをする |
promise | 約束する |
refuse | 拒否する |
resolve | 解決する、決意する |
seek | 求める |
wish | 望む |
②動名詞のみを目的語にとる動詞
動名詞のみを目的語にとる動詞は、不定詞のみを取る動詞と違い未来志向はなく「行動そのもの」や「習慣・経験」を話題にするときに使う。
これは、動名詞が名詞のように扱えるため、行為自体を文の中で扱える為。
つまり、「~すること自体」を言いたいときに動名詞を使うと理解しておくと頭に入りやすくなる。
・She enjoys reading historical novels in her free time.
(彼女は暇なときに歴史小説を読むことを楽しむ)
・The company avoids disclosing confidential information to the public.
(その会社は機密情報を公にすることを避けている)
・We are considering investing in a renewable energy project.
(私たちは再生可能エネルギー事業に投資することを検討している)
・He finally finished preparing the presentation for the international conference.
(彼はついに国際会議のプレゼン準備を終えた)
→動名詞のみを目的語にとる動詞には、動作を楽しむ・終わらせる・避けるなどの意味を表すものが多い。例外的に avoid のように、未来志向の動作を示す場合もあるが、これも動名詞のみ目的語を取る動詞である。
動名詞のみを目的語にとる動詞
動詞 | 意味 |
---|---|
admit | 認める |
avoid | 避ける |
consider | よく考える |
deny | 否定する |
enjoy | 楽しむ |
escape | 免れる |
excuse | 許す |
finish | 終える |
give up | 諦める |
imagine | 想像する |
involve | 含む、巻き込む |
mind | 嫌がる、気にする |
postpone | 延期する |
put off | 延期する |
stop | やめる |
※stopは不定詞も目的語にとることは出来るが、この不定詞は副詞的用法となり「~するために立ち止まる」となる。
・He stopped to smoke on his way home.
(彼は帰宅途中に煙草を吸うために立ち止まった)
③動名詞とto Vのどちらも目的語にとれる動詞
(1)あまり意味が変わらないもの
a)開始や終始を表す単語
・I started learning[≒to learn] English last year.
(私は去年から英語を学び始めた)
※進行形の場合は、~ingの反復を避けるため不定詞にする
・The system is starting to operate automatically.
(そのシステムは自動的に作動し始めている)
※無生物主語の時は不定詞になりやすい
・The alarm began to ring at 6 a.m.
(アラームが6時に鳴り始めた)
b)好き嫌い
・I like to read books in my free time.
→to VとVingでは意味に違いはないが、習慣の意味となる場合はto Vとなる場合が多い。
この例文では自由時間に本を読むという主観がある為、toVが使われている。それ以外ではVingが使われやすい。
※likeの前にwouldやshouldが入る場合はto Vとなる
・I would like to read a book tonight.
→この場合は「読みたい」となる
※dislikeは動名詞となる。
・I dislike waiting in line.
(並ぶのは嫌いだ)
※prefer A to Bでは、A,B共に動名詞となる
・I prefer reading novels to writing essays.
(私はエッセイを書くより小説を読む方が好きだ)
(2)意味が変わるもの
remember(覚えている)、forget(忘れる)、regret(後悔する)
→先述の通りto Vを取る場合は未来志向を表すので、「これから~する」といった意味となる。
動名詞にはその用法はない。
remember
・I remember locking the door yesterday. ←過去のことを「覚えている」
(昨日ドアに鍵をかけたことを覚えている。)
・I remember to lock the door before leaving. ←これからやることを「忘れずに~する」
(出かける前にドアに鍵をかけるのを忘れない。
→forget toVと比べ、こちらは「ちゃんと思い出してね」といったニュアンス
forget
・I will never forget meeting her for the first time. ←過去のことを「忘れてしまった」
(彼女に初めて会ったことは決して忘れない。)
・Don’t forget to mail this letter. ←これからやることを「忘れずに~する」
(この手紙を郵送するのを忘れないでね)
→remember toVと比べ、こちらは「忘れないでね」といったニュアンス
regret
・I regret telling him the truth. ←過去のことを「後悔している」
(彼に本当のことを言ったことを後悔している。)
・We regret to inform you that your application was rejected.
(残念ながら、あなたの応募は不採用であることをお知らせいたします。)
←これから言うこと・お知らせすることを「残念ながら~する」
(3)その他
そのほかの表現として、try toVとtry Vingがある。
・I tried to lift the heavy box, but I couldn’t. →try toVで「〜しようと努力する」
(重い箱を持ち上げようとしたが、できなかった)
→ 努力して何かをする場合に使う。
・I tried restarting my computer, and it worked. →try Vingで「〜してみる、試しに〜する」
(コンピュータを再起動してみたら、うまくいった)
→ 解決策や実験的な行動として「試す」という意味。
5⃣動名詞を用いた慣用表現
動名詞を用いた慣用表現一覧
表現 | 意味 | 例文 | 訳 |
---|---|---|---|
It is (of) no use Ving | ~しても無駄だ | It is no use crying over spilt milk. | 覆水盆に返らず(こぼれたミルクを嘆いても無駄だ) |
There is no Ving | ~できない | There is no denying his talent. | 彼の才能は否定できない |
on ~ing | ~するとすぐに | On arriving at the station, she called me. | 駅に着くとすぐに彼女は私に電話した |
feel like Ving | ~したい気がする | I feel like taking a walk. | 散歩したい気分だ |
It goes without saying that… | …は言うまでもない | It goes without saying that honesty is important. | 正直であることは言うまでもない |
never A without Ving | Aすると必ず~する | He never goes out without taking his phone. | 彼は携帯を持たずに外出することはない |
worth Ving※ | ~する価値がある | This book is worth reading. | この本は読む価値がある |
Would [Do] you mind Ving?※2 | ~していただけませんか | Would you mind opening the window? | 窓を開けていただけませんか |
cannot help Ving | ~せずにはいられない | I cannot help laughing at his joke. | 彼の冗談に笑わずにはいられない |
be accustomed to Ving | ~に慣れている | She is accustomed to speaking in public. | 彼女は人前で話すのに慣れている |
be used to Ving | ~に慣れている | He is used to living alone. | 彼は一人暮らしに慣れている |
look forward to Ving | ~を楽しみにする | I look forward to meeting you. | あなたにお会いするのを楽しみにしています |
What do you say to Ving? | ~するのはどうですか | What do you say to going for a drive? | ドライブに行くのはどうですか |
※Vingの位置に来る他動詞(または自動詞+前置詞)の目的語が主語になる
※2 許可を表す表現として、Do you mind my[me] Vingの形でも出てくる。
答え方について、質問の直訳としては「嫌ですか」となるため、承諾する場合はYesではなく、Not at all.やCertainly notとなる。逆に承諾しない場合はI’m sorry, but…等を使う。
基本的なところから確認をしていきましたが、動名詞としてはここまでとなります。
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