高校英語の不定詞③|さまざまな構文と慣用表現を例文で解説

今回は不定詞③の内容です。
前回の内容(高校英語の不定詞①|基本の意味と基本構文を例文で解説 | 1から学ぶ英語 / 高校英語の不定詞②|be to, It is ~, hope to などの重要構文を解説 | 1から学ぶ英語)を見ていない人は、まずこちらを見てからこのブログを読んでいってください。

S+V+O to V

(1)to Vをthat節に書き換え可能なもの
①S+V+O+that節に書き換えが出来るもの
The teacher advised the students to review the grammar points before the exam.
(先生は生徒たちに、試験の前に文法事項を復習するよう助言した)
=The teacher advised the students that they should review the grammar points before the exam.

S+V+O+that節 に書き換え可能な動詞

動詞意味
advise忠告する、助言する
remind思い出させる
teach教える
tell命ずる

②S+V+that節に書き換え可能なもの
注意点としては、that節の前に目的語は置かない。
I expect him to succeed.
(私は彼が成功することを期待している)
I expect that he will succeed.

目的語が不要で〈S+V+that節〉に書き換えできる動詞

動詞意味
ask頼む、求める
beg頼む
command命じる
desire強く望む
direct指示する
expect~するものと思う
intend意図する
mean~するつもりである
order命令する
recommend推薦する、勧める
request要請する、頼む
require命ずる
urge促す、強く勧める

(2)to Vをthat節に書き換え不可なもの
We encouraged the children to participate in the contest.
(私たちは子どもたちにコンテストに参加するよう励ました)

to V を that 節に置き換え不可な動詞

動詞意味
allow許す
assist手伝う
challenge挑戦する
compel強制する
defy逆らう
drive駆り立てる
enable可能にする
encourage励ます、促す
forbid禁止する
hate嫌う
induce誘発する
invite招く、誘う
lead導く
leave残す、去る
oblige義務づける
permit許可する
preferより好む
press圧力をかける
tempt誘惑する
want欲する

S+V+O to be + C

この形は、that節で書くことも可。
受動態以外では、口語では that 節の方が自然に使われることが多い。
We consider him to be a talented musician.
(私たちは、彼が才能のある音楽家だと考えている。)
(=We consider that he is a talented musician.)

尚、「自分のことを~だと思う」と言いたい場合は、必ず再帰代名詞 oneself を目的語に入れる。
She considers herself to be lucky.
 (彼女は自分が幸運だと思っている)

一般に、〈S + V + O + to be〉構文では、O を主語にした受動態を作ることができる。ただし、二人称が主語の場合の受動態は「要請」の意味で使われることがある。
特に be supposed to の形は、〈ought to〉に似た助動詞的な用法を持つので注意が必要。
You are supposed to finish your homework before dinner.
(あなたは夕食前に宿題を終わらせなければならない)
→be supposed to Vは本来「~することになっている」だが、実際には命令に近い意味

〈S + V + O + to be〉構文では、to be を省略できる動詞と省略できない動詞がある。
省略するかどうかは口調の問題であり、はっきりしたルールはない。

〈S + V + O + to be〉とthat節をとる動詞

動詞意味
assert断言する
assume仮定する、思い込む
believe信じる ~と思う
conclude※結論づける、断定する
consider考える、みなす
declare宣言する
deny※否定する
discover※気づく
fancy好む、想像する
find~だと分かる
guess※推測する
hold思う、考える
know※知っている
presume推定する
prove証明する、立証する
recognize※認識する、認める
report報告する
show※示す、明らかにする
suppose仮定する、思う
suspect※疑う、思う
think思う

※印はto beを省略しないか、省略しない事が多い動詞


4. 高校で習うその他の用法

完了不定詞

述語動詞より前に起きた動作や、過去の実現されなかった願望を表す。
He seems to have been idle.
(彼はなまけていたらしい)

I intended to have gone out, but I didn’t.
(出かけるつもりだったが、行かなかった)

代不定詞

同じ動作が続く場合、同じ動詞を繰り返さず、toだけで置き換えるパターン。
I will write him a letter if you want me to(write).
(私に手紙を書けと言うなら書きます)

原形不定詞

toを使わない不定詞。主に①~⑤の用法があります。
① 助動詞の後
助動詞の後では、動詞は原形で続く。
例:I can speak English.
(私は英語を話すことができる)

② 使役動詞の後
make / let / have などの使役動詞の後では、目的語の動作を表すために原形不定詞を使います。
例:She made me do it.
(彼女は私にそれをさせた)
 I’ll have my assistant call you.
(私は秘書にあなたに電話させます)

※makeは受動態になるI was made to do…のようにto不定詞を使う。
haveは受動態にならない。letは原則受動態にしない。

③ 知覚動詞の後
see / hear / watch / feel などの知覚動詞の後では、原形不定詞を使って動作を直接知覚したことを表す。
例:I saw him leave.
(私は彼が出ていくのを見た)
A robot was seen performing the work.
(ロボットがその作業をしているのが見られた)

※受動態にすると不定詞になるもの:see, hear, observe
He was seen to cross the street.
(彼は通りを渡るのが見られた)

※受け身にしないもの:watch
I watched him play soccer.(私は彼がサッカーをするのを見た)
→He was watched to play…とはならない。

④ help の後
help の後では、原形不定詞を使って「助ける」という意味を表します。to を付けても付けなくても良い場合があります。
例:She helped me carry the bag.
(彼女は私がバッグを運ぶのを手伝った)

⑤ 原形不定詞を用いた慣用表現
had better / would rather / do nothing but など、特定の慣用表現の中でも原形不定詞が使われます。
例:I did nothing but read all day.
(私は一日中読書ばかりしていた)

〈had better〉~した方がいい
You had better study.
(勉強したほうがよい)
→否定文はYou had better not study.(勉強しないほうがよい)となる。
→「~した方がよいのではないか」という時は、Hadn’t A better~?となる。
例)Hadn’t you better see a doctor?(医者に行った方がいいんじゃない?)
=Don’t you think you had better see a doctor?

<would rather~> むしろ~したい
I would rather stay home tonight.
(今夜はむしろ家にいたい。)
I would rather walk than take a taxi.→would rather A than B 「BよりむしろAしたい」
(タクシーに乗るより歩きたい。)
※疑問文はWould you rather V原形~?となる
・Which would you rather drink, coffee or tea?(コーヒーと紅茶、どちらがいいですか?)
※否定文はwould rather not V原形~となる
Id rather not go out tonight.(今夜は出かけたくない)

分離不定詞

to と動詞の間に副詞を入れて動詞(この場合はfailedではなくunderstand)を修飾する
・He failed to completely understand it.
(彼はそれを完全に理解できなかった)


5. 慣用表現・イディオム的用法・独立不定詞


too ~ to V(とても~なのでtoV出来ない)
・He is too young to drive.
(彼は若すぎて運転できない)

形容詞 + enough to V(toV出来る程 十分 形容詞)
・She is old enough to vote.
(彼女は投票できる年齢だ)

To tell the truth(実を言うと)
・To tell the truth, I don’t like him.
(実を言うと、私は彼が好きではない)

To be frank(率直に言って)
・To be frank, I don’t agree with you.
(率直に言って、きみとは意見が一致しない)

その他の例:
・To be honest, …(正直に言うと…)
・To begin with, …(まず第一に…)
・To make a long story short, …(手短に言うと…)
・Needless to say, …(言うまでもなく…)
・So to speak, …(言わば…)            等           
            

ここで不定詞の単元は終わりです。
結構多かったですよね…。
内容はよく確認しておいてください。
今回はここまで。

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