分詞構文とは?意味・作り方・使い方をわかりやすく解説【例文付き】

英文法

前回に引き続き、分詞の内容を取り上げます。
まだ分詞①の内容を見ていない方は、先にこちら(分詞とは?意味と使い方を基礎から解説【現在分詞・過去分詞】 | 1から学ぶ英語)からご覧ください。

今回は分詞の2回目という事で、分詞構文について取り上げようと思います。

1⃣分詞の基本
そもそも分詞構文って何?って話ですよね。
動詞の分詞(現在分詞・過去分詞)を使って、副詞的な意味を持たせた文 のことで、簡単に言うと、「~しながら」「~して…する」「~なので…する」 のような意味を、短く1文で表す表現です。

どうやって作ったか思い出してみましょうか。
下記の例文を分詞構文に直してみます。

何をしたかというと、
①接続詞を省略。
②従属節(接続詞が入っている文)と主節の文を見比べて、主語が同じなら省略
→今回は両方ともshe。
③主節の動詞を見比べて、時制が同じなら従属節の動詞を文頭にしてing形にする
④それ以降の語句、主節の文はそのまま書く。
やってることは以上4つだけです。

別の例文でも確認してみましょう。

今回もほぼ流れは同じですが、1か所違うところがあります。
本来なら文頭を動詞のingで始めるはずですが、Tiredで始めています。
今回の文に関しては元の文が受け身となっていて、分詞構文に書き換える場合はBeing tiredとなるはずですが、今回はBeingは省略がされます。

では、下記はどうでしょう。
If she studied harder, she would pass the exam.
(もっと熱心に勉強すれば、彼女は試験に合格するだろう)
→Studying harder, she would pass the exam.

やることは一緒です。
上記の①~④のステップを踏めばいいだけです、

When she entered the room, she saw everyone standing
→ Entering the room, she saw everyone standing.
(部屋に入ったとき、彼女はみんなが立っているのを見た)

何となくつかんできました?

ここまでが分詞構文の基本ですが、次の文はどうでしょうか。

When the door was closed, the room became quiet.(ドアが閉まると、部屋は静かになった)
この文は主節と従属節で主語が違います。
先程までは主語が同じだったため、従属節の主語は書かずにいきなりing形から始めてましたが、今回は違うためちょっと変わってきます。

作り方はほぼ一緒ですが、今回のように主語が違う時はそのまま残します。
今回は受け身の文なので(being) closedとなっていますが、主語を残す以外は全部一緒です。

他の文でも確認してみましょう

Because it was raining, we stayed home.
(雨が降っていたので、私たちは家にいた。)

この文は従属節の主語が天候を表すIt、主節がWeなので主語の相違が起きてます。
同じやり方で分詞構文に書き換えましょう。

接続詞はカット、主語は違うためItは残し、今回は進行形の為be動詞もカットしてそのままrainingだけ残し。主節はそのまま書いて終了です。

こちらはどうでしょうか?

When the bell rang, the students left the classroom.
(ベルが鳴ると、学生たちは教室を出た)

作り方は一緒で、主語が同じか違うかで判断です。

慣れてしまえば書き換えも楽です。

あと2パターン紹介しておきます。
Because I had seen the movie before, I didn’t watch it again.
(以前その映画を見たことがあったので、もう一度は見なかった)

これは従属節と主節で時制が違います。
時制が違う場合の分詞構文ですが、あくまで言いたいことは主節の内容です。
主節の時より前の事を従属節で言っているので、主節の時制を基準にして完了形で結んであげれば完成です。

今回のように時制が違う場合、主節の時制を基準にしてあげて従属節をHavingで始めてあげると完成します。

次のパターンは否定です。
まずは以下の文をご覧ください。
Because she didn’t know what to do, she called her friend for help.
(どうすればいいか分からなかったので、彼女は友人に助けを求めた)

従属節が否定文となっています。
この場合の分詞構文への書き換えはどうするかというと

純粋に従属節の先頭にNotを入れて、後は動詞のing形に直したら終わりです。
Notは自分より後ろの単語しか否定できないので、今回だとknowingを否定してるわけですね。

上記とは別件ですが、高校生なんかは訳から分詞構文を使った英語に直しなさいという問題か、次の文を訳しなさいみたいな問題が定期テストで出てくるかもしれません。
接続詞が省略されているため、どう訳すかは従属節と主節の関係を見て判断してください。

例えば
次の英文を訳しなさい。
Feeling tired, he went to bed early.

あくまでサンプルですが、こんな感じで出ます。
ざっくり訳すと「疲れていたからから彼は早く寝た」ですが、どの接続詞が適切かは前後の関係を見て判断してください。

2⃣独立分詞構文
(1)独立分詞構文
普通の分詞構文は、主語が同じときに使うが、主節と主語が違うときには、その主語をそのまま(主格の形で)分詞の前に置くことが出来る。これを独立分詞構文というが、少し文語的で書き言葉の表現になる。イメージとしては「主語を残したまま分詞構文にしたもの」。
具体的な例文で出すと、以下のような文。
He sat in the chair, his legs crossed.
(彼は足を組んで椅子に座った)

今回の例文のように全く関係のない主語がくることは少なく、多くは「主語の体の一部」や「持ち物」など、主語に関係のあるものが分詞の主語になる。

(2)with + 独立分詞構文
ある動作や状態を「~のままで」「~しながら」と表したいとき、with + 目的語 + 分詞 という形を使うことが多い。
これは主語とは別に、その目的語が何をしているのかを説明する。

She sat with her eyes closed.
(彼女は目を閉じて座っていた)
She spoke with tears running down her cheeks.
(彼女は涙を流しながら話した)

ingと過去分詞の例文を両方出しましたが、違いはOとの関係。
上の文ではeyes自身が閉じるのではなく、閉じられる側なので過去分詞、下のtearsは自分から流れていくのでingとなります。

3⃣慣用的独立分詞構文(イディオム)
独立分詞構文の中でも、決まった表現としてよく使われるものをまとめたものです。
数もそこそこ多いので、以下で表にして一部の紹介とします。

💡 慣用的独立分詞構文リスト

表現(文頭)意味・ニュアンス例文
Frankly speaking率直に言うとFrankly speaking, I don’t agree with you.(率直に言うと、私はあなたに賛成できません)
Judging from ~~から判断するとJudging from his face, he was upset.(顔を見た限り、彼は怒っていた)
Generally speaking一般的に言えばGenerally speaking, cats like to sleep a lot.(一般的に言えば、猫はよく寝る)
Strictly speaking厳密に言えばStrictly speaking, this isn’t correct.(厳密に言えば、これは正しくありません)
All things consideredすべてを考慮するとAll things considered, it was a good decision.(すべてを考慮すると、良い決断だった)
Considering ~~を考慮するとConsidering the weather, we should stay home.(天気を考慮すると、家にいたほうがよさそうだ)
Taking ~ into consideration~を考慮に入れるTaking his experience into consideration, he’s a good candidate.(彼の経験を考慮すると、彼は良い候補者だ)


今回は分詞構文について記事にしました。
基本的な作り方や意味についてはこれである程度は理解できるかと思います。

今回はここまで。

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