仮定法過去完了と混合仮定法の意味と使い方をわかりやすく解説

前回に引き続き、仮定法2回目の内容となります。
前回の内容をまだ見ていない方は、こちら(仮定法って結局なに?仮定法過去を例文でわかりやすく解説 | 1から学ぶ英語)を確認してからこちらのブログをお読みください。

今回は仮定法過去完了を取り扱います。
そもそも仮定法とは?や、仮定法過去・仮定法過去完了のイメージについては前回の内容で触れているので、さっそく本題から入っていきます。

1⃣仮定法過去完了の基本
前回取り上げた仮定法過去は、現在の事実に反する事を言いたい時に使う文法でした。
・If I had enough money, I would buy a car.
(もし十分なお金があれば、車を買うのに)
→今自分が十分お金がある(と仮定した)ら車買えるんだけどなぁ…って話で、実際は今お金ないから車なんて買えないよってことですね。
見た目は過去形ですが、実際は現在の事を言っています。細かいことは前回お話ししているので、そちらでご確認ください。

・If I had had enough money, I would have bought a car.
(もし十分なお金があったなら、車を買っていたのに)
→上の英文の時制を1つ前(過去)にずらしたのがこの文。
過去の事実に反する事を言いたい時に使う文法です。
過去のある地点でお金があれば、(あの時)車買えたんだけどなぁ…って言いたい時に使うのが仮定法過去完了です。
had hadってのが気持ち悪いですが、これは正しいです。
仮定法過去完了の形は
If S had P.P~, S would [could / might] have P.P ….   ※P.P=過去分詞
「Sが~だったら、…だった[出来た / かもしれない]」
となります。
基本的に後ろがwould[could / might] have P.Pであれば仮定法過去完了の合図です。
勿論例外はありますが、それは次の回で紹介します。

・If it hadn’t rained, we could have gone to the sea.
(雨が降らなかったら、海に行けたのに)
→いつかは知りませんが、過去のある地点で海に行く計画を立ててたのでしょう。
それが雨で流れてしまったという例文です。
雨が降らなかったら行ったんだけどなぁ…実際は雨が降ってしまって行けなかったという例文です。

・If I had met you earlier, my life might have been different.
(もし君にもっと早く出会っていたら、人生は違っていたかもしれない)
→これ、よくありそうな内容ですよね。
いい出会いがあったんでしょうけど、もっと若い時に出会っていたら違う人生歩んでいたかもしれないよねってところでしょうか。
過去のある時に会ってたらなぁ…その時違う人生になっていたかもなぁっていう過去の理想です。

・If we had taken a taxi, we wouldn’t have been late.
(タクシーに乗っていれば、遅れなかったのに)
→大事な約束、試験等があったんでしょうか。
タクシーに乗ってその場所に行ってれば、遅刻せずに困らなかったんでしょうが、何らかの理由でタクシーを使わずに行って遅れてしまったというちょっと悲惨な内容です。

ここまでが仮定法過去完了の基本となりますが、仮定法過去完了は過去が基準となるのでIf節の中は過去を基準にしてそれより前に起こった事や状態を言い、それを基にどうだったかを後ろの主節で説明します。
仮定法過去と仮定法過去完了の見た目に惑わされないようにしてください。

2⃣ちょっと応用
仮定法過去と仮定法過去完了のちょっと応用です。
上記の説明で、例外がありますという記載をしていますが、入試でも出たことがあるのでここで確認しておきます。

・If you had taken my advice, you might ( ) happier now.
   ①be   ②have been   ③are   ④was

入試ではこんな感じで出るかと思います。もしかしたら定期テストでも出してくるかもしれませんね。
この文はmightがあるので③と④は入りません。
①か②ですが、これIfの中身見たらhad P.Pがあるから答え②じゃん!って思ってhave beenを選ぶと不正解です。
ヒントは文末のnowです。
確かにIf節ではhad takenが来ていますが、nowがある以上主節は現在です。よって①が正解となります。
このように、仮定法過去完了と仮定法過去が混ざって出題される事があるので要注意です。
因みに訳は、「(過去に)私のアドバイス聞いてたら、今頃あんたは幸せかもしれないのに」って感じですね。

・If I had studied abroad, I might be fluent in English now.
(留学していたら、今ごろ英語がペラペラかもしれない)
→この例文も前半はhave P.Pが来てるので過去完了かと思いきや、文末にnowがある関係で主節で仮定法過去が使われるパターンです。
「あの時こうしてたら、今頃こうなんだけどなぁ…」って内容で、年齢を重ねる程これがよく思い返されますよね。
あの時もっと勉強してたら、今頃学年1位だったんだけどな…とか。

・If I had taken an umbrella, I wouldn’t be wet.
(傘を持って行ってたら、今びしょ濡れになってないのに)
→nowが付いていない文ですが、こういうパターンもあり得ます。
過去のある時点で傘を持って行かなかったために、今びしょ濡れになっている状況を表しています。
入試や定期テストでは、nowという単語が書かれていない限り、文脈が示されていなければどちらを選ぶか判断できません。
多くの場合はnow、もしくはそれに準ずる単語(today、at presentなど)が書かれているはずですが、もしそうした手がかりがない場合は、訂正や注釈が入るか、問題文中に何らかの指示があると思われます。
なお、この例文のように「傘」「濡れている」など現在の状態が想定しやすい内容であれば、選択肢にbeとhave beenの両方が入ることは考えにくく、どちらか一方が正解として提示されるケースがほとんどです。

今回は日本語での説明が少し多くなりましたが、前回の仮定法過去と今回の仮定法過去完了の違いは理解出来ましたでしょうか。
・仮定法過去:名前は過去だけど、言いたいのは現在の理想
形) If S Vの過去形~, S would [could / might] V原形~.

・仮定法過去完了:言いたいのは過去のある地点での理想、後悔等
形) If S had P.P~, S would [could / might] have P.P~.

両方とも非現実的な内容を伝えていて、実際は逆の事が起こっているよってことです。
他にもお伝えしたいことはありますが、ごちゃごちゃしてしまうので今回はここまで。
次回は3回目になります。

コメント

タイトルとURLをコピーしました