高校英語の不定詞②|be to, It is ~, hope to などの重要構文を解説

今回は不定詞②の内容です。
前回の内容(高校英語の不定詞①|基本の意味と基本構文を例文で解説 | 1から学ぶ英語)を見ていない人は、まずこちらを見てからこのブログを読んでいってください。

be to V

be to 不定詞の訳し方については以下の通り。
(1) まずは「~すること」と訳す
My hobby is to drive a car.
(私の趣味は車を運転することだ)

(2) 次に「~することになっている」と訳す
1の訳でうまくいかない場合は、この訳でいってみる。
The students are to submit their reports tomorrow.
 生徒たちは明日レポートを提出することになっている)

(3)上記以外の訳
「意図・可能」の場合(条件あり)
意図:if の後などで「~するつもり・~しなければならない」
・If we are to win the game, we must practice every day.
(もし試合に勝つつもりなら、毎日練習しなければならない)

可能:否定文や受動態で「~できる/~されうる」
This rare book is not to be found in ordinary bookstores.
(この珍しい本は普通の書店では手に入らない)

補足:学校では be to 不定詞を「予定・運命・義務・意図・可能」の意味で習うことが多いが、このうち「予定・運命・義務」は、ほとんどの場合(2)の「~することになっている」で訳すことができる。
しかし「意図」と「可能」については、条件によって訳し方が変わることがある。

It is ~for [of] A to V

(1)It is ~for A to V構文で使い、that構文では使われない場合
「Aがto Vするのは~である」という意味であるが、〈It is~that…〉構文に書き換え出来るものと書き換え出来ないものがある。
It is important for students to review every day.
(学生にとって、毎日復習することは大切だ)
→この構文では、形容詞と for A が強く結びついているため、for A は省略しない
この for A があることで、「誰にとって ~なのか」が明確になり、文が完成する。
この例文では、「important for students」がひとまとまり。「学生にとって大切だ」という評価。
尚、この構文で使われる形容詞は、〈It is ~that…〉構文では使われない。

〈It is ~ for A to V〉 構文でのみ用いられる主な形容詞

形容詞意味
dangerous危険な
difficult難しい
easy簡単な
hard難しい/骨の折れる
(im)possible(不)可能な
safe安全な
tough困難な/厳しい
useless無駄な/役に立たない
usual普通の/よくある

※possibleは「~という事があり得る」という意味で訳すときは、that節構文で使える。

(2)It is ~for A to V構文とthat構文での両方で使える場合
It is necessary for employees to attend the meeting.
 (社員が会議に出席することは必要だ。)

ポイント

  1. for A to V が意味上の主語になっている
    • 「社員が会議に出席すること」という行動全体を指す。
      →「誰が何をするか」を示すためのまとまりと考えると分かりやすい。
  2. it は形式主語
    • 文の先頭の It は形式主語で、本当の主語は後ろの for employees to attend the meeting 。
  3. that 構文に置き換え可能
    • 文法的に正しく理解するなら、
      It is necessary that employees (should) attend the meeting.
      と書き換えられます。
    • →この形だと、for A to V を使わず、動詞の後に社員が出席することを直接表現することが可能

It is ~ that構文に書き換え可能な形容詞一覧

形容詞意味
necessary必要な
vitalきわめて重要な
crucial非常に重要な
desirable望ましい
urgent緊急の
important重要な
essential不可欠な
indispensable絶対必要な
unavoidable避けられない
unnecessary不必要な

補足:これらの形容詞は It is ~ for A to V 構文でも、It is ~ that構文(that内は should + 動詞)に書き換え可能

(3)It is ~of A to V
この構文はIt is ~for A to Vと違い、「to VするとはAは~だ」という訳し方になりその行為をする人に対しての主観的な評価を述べる。
It was brave of her to speak up in front of everyone.
(みんなの前で意見を言ったのは勇敢だった)

※不定詞つながりとして、上記の例文と下記の2つの例文は、訳やニュアンスが異なるため注意。参考までに。
He was brave enough to face the tiger.
He was so brave as to face the tiger.
 (彼は虎に立ち向かうほど勇敢だった)
なお、この構文は〈It is ~that…〉構文に書き換えできない。

It is ~ of A to V で使われる形容詞一覧

形容詞意味
bad悪い
bold大胆な
brave勇敢な
careless不注意な
clever利口な
crazy狂った
cruel残酷な
decentきちんとした
foolish愚かな
good良い
honest正直な
kind親切な
naughtyいたずらな
nice素敵な
noble高潔な
polite丁寧な
right正しい
rude無礼な
selfish利己的な
sensible分別のある
sillyばかな
stupid愚かな
sweet優しい
thoughtful思いやりのある
wicked邪悪な
wise賢い
wrong間違った

(4)It is ~that 構文のみでtoV構文は取れないもの
It is certain that she will succeed.
(彼女が成功することは確かだ)

It is ~that 構文のみで to V 構文を取れない形容詞

形容詞
apparent明らかな
certain確かな
clear明白な
evident明らかな
impossible不可能な
likelyありそうな
obvious明らかな
plain明白な
possible可能な
probableありそうな
true真実の
well-knownよく知られている

S+V+to V

(1)S+V+toVの形を作れる場合
a)未来志向を表す場合
to Vは本来これから先の事、未来志向を表すため、動詞の目的語として取る場合も未来志向を表すものが多い。
We expect to finish the project next week.
 (私たちは来週そのプロジェクトを終えることを予期している)
I hope to see you tomorrow.
 (私は明日あなたに会えることを望んでいる)

b)好みや始まり、終わりを表す場合
I like to read before going to bed.
 (私は寝る前に読むのが好きだ)
She began to study English at the age of six.
 (彼女は6歳で英語の勉強を始めた)

c)その他(慣用句等)
fail to(~できない/~し損なう)
He failed to finish his homework on time.
 (彼は宿題を時間内に終えられなかった)

manage to(なんとか~する)
She managed to solve the difficult problem.
 (彼女はなんとかその難しい問題を解いた)

can afford to(~する余裕がある/~することが可能である)
I can’t afford to buy a new car right now.
 (私は今、新しい車を買う余裕がない)

d)to Vとthat節
①S+V+to VとS+V+that節で意味が変わらないもの
→ 意味上の主語が文全体の主語と同じ場合。
She promised to help me.
= She promised that she would help me.
(彼女は私を手伝うと約束した)

②S+V+to VとS+V+that節で意味が変わるもの
He hopes to meet her soon.
(彼は近いうちに彼女に会いたい → 自分の希望・意図)

He hopes that he will meet her soon.
(彼は近いうちに彼女に会えることを望んでいる → 未来の事実に対する期待)

③使い分け
1)toVの意味上の主語と文全体の主語が一致している場合はどちらでもよい。
I expect to finish the work by tomorrow.
(私は明日までに仕事を終えるつもりだ)
I expect that I will finish the work by tomorrow.

2)主語がそれぞれで違う場合はthat節にしかならない場合が多い。
She decided that he should start the project.
 (彼女は彼にそのプロジェクトを始めるべきだと決めた)

まだまだ不定詞の単元も続きますが、分量も多くなってくるので今回はここまで。

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